松橋事件で国賠訴訟提起

月曜日 昨年再審無罪が確定した松橋事件の冤罪被害者が国と熊本県を相手どり国家賠償訴訟を提起した、とのニュースです。 -朝日新聞DIGITAL 2020年9月17日 「松橋事件」で再審無罪確定の男性、国と熊本県を提訴(アーカイブ) この事件でも、自白によれば犯…

鹿児島地検検事正が妄言

金曜日 -NHK NEWS WEB 2020年9月16日 「新検事正が大崎事件に異例の言及」(アーカイブ) 鹿児島地検に着任した検事正が記者会見で大崎事件をめぐる報道に言及した、というニュースです。 内藤検事正は「第3次請求についてはよく知っており、請求を棄却した…

時事通信「 朝鮮人虐殺から97年、記憶の継承に妨害も」

月曜日 関東大震災時の朝鮮人虐殺とその記憶の継承について、時事通信がそこそこ踏み込んだ記事を発信していましたのでご紹介します。 -47NEWS 2020年9月14日 「朝鮮人虐殺から97年、記憶の継承の妨害も 関東大震災直後、官憲の隠蔽で全貌見えず」(アーカイ…

「雪冤」「わたしはやっていない 村木厚子 無罪までの454日」

金曜日 -NHK Eテレ 2020年7月18日 ETV特集「雪冤〜ひで子と早智子の歳月〜」 ディレクターは『獄友』の金聖雄監督。『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』では石川一雄さんと早智子さんの戦いを、『袴田巖 夢の間の世の中』では袴田秀子さんと巌さんの戦いを…

『サンデー毎日』「凶器のクリ小刀は売られていなかった」

日曜日 新型コロナ禍で図書館が利用できない期間が続いたためもう3ヶ月も前のことになってしまいましたが、『サンデー毎日』の5月10・17日号が袴田事件に関する記事を掲載しています。凶器とされたクリ小刀についての新事実です。 クリ小刀については、公判…

「消えた“駿河湾の宝石”ー明日へつむぐ船ー」

月曜日 テレビ静岡制作、地元では5月に放送された「FNS ドキュメンタリー」の「消えた“駿河湾の宝石”ー明日へつむぐ船ー」が関西テレビで今朝未明に放送されていたのを録画。 急激な資源量減少の理由として乱獲以外に「黒潮の流れの変化」と「餌となるプラン…

今年も続く大量虐殺

火曜日 -47NEWS(共同) 2020年7月16日 「ウナギ稚魚が6年ぶり豊漁 昨年4倍超、かば焼き値下がりか」(archive) 見出しが全てを物語っています。「昨年4倍」といっても全盛期とは比べるべくもなく、また何らかの保護策が奏功した結果でもありません。しかし…

「術後わいせつ」事件で有罪判決(追記あり)

金曜日 本件は「自白」のある事件ではありませんが、否認事件の裁判を扱っているという理由で「自白の研究」タグを用いています。 -日経メディカル 2020年月16日 乳腺外科医の控訴審有罪判決、中川会長「体が震えるほどの怒り」 この裁判についてはとりたて…

優生保護法被害訴訟、東京地裁でも請求棄却判決

火曜日 旧優生保護法下で意に反する不妊手術をされた被害者が起こした国賠訴訟については、昨年5月に仙台地裁で原告敗訴(優生保護法の違憲性は認められるも請求棄却)の判決が下りましたが、本日6月30日、東京地裁でも請求棄却という結果になりました。弁護…

再審制度の不備、また顕わに

金曜日 -京都新聞 2020年6月18日 再審棄却の裁判長、高裁抗告審の裁判長に 日野町事件、弁護側「公正さ欠く」 日野町事件の第二次再審請求即時抗告審の裁判長が、第一次再審請求時に大津地裁裁判長として請求棄却の決定を下した裁判官になった、というニュー…

名張毒ぶどう酒事件で新たに証拠開示

金曜日 -FNNプライムオンライン(東海テレビ) 2020年6月5日 “名張毒ぶどう酒事件”で15年ぶり新証拠開示…住民の供述調書9通 弁護団「再審請求の重要な材料」 現場にいた住民の事件直後の供述調書が新たに証拠開示された、との報道です。 その中でぶどう酒の…

大崎事件に関するオンライントークイベント(6月3日)

日曜日 新型コロナ感染症対策で市民運動もオンラインイベントへの対応を模索しています。そうした試みの一つが告知されていましたのでこちらでも紹介させていただきます。 6月3日(水)夜9時からはオンライントーク特別編!弁護団事務局長の鴨志田祐美弁護士…

左右の非対称性について

水曜日 自称中立な人々が右派の失態を否認しきれなくなったときによく持ち出すのがいわゆる「どっちもどっち」です。もちろん、右派であれ左派であれ同じ人間である以上、同じような錯誤を犯すことがあるということはできますが、当たり前過ぎて無意味な言明…

「心の狭い学究」健在なり!

月曜日 先週末に SNS を中心に「検察庁法改正案」に対する異議申し立ての声があがり、新聞やテレビもとりあげる事態になったことはみなさんご存知のとおりです。黒川東京高検検事長の定年を脱法的に延長した際にはこれほどの批判は沸き起こらなかったことを…

「鯛は頭から腐る」を地で行く話

水曜日 -『女性自身』 2020年4月28日 「コロナ専門家有志の会「#うちで治そう」ひっそり撤回に批判の声」 このブログで『女性自身』の記事を引用する日がやってくるとは……。もっとも、『女性自身』は2016年10月4日号が黒川開拓団“性接待”事件に関する平井美…

京都新聞:「<再審巡る法改正>整備遅れ、正義に反する」

水曜日 湖東記念病院事件の再審無罪判決を受けて、京都新聞が司法改革についての意見記事を掲載しています。論点は2つ、証拠開示と検察の抗告です。これは大崎事件弁護団の鴨志田弁護士などがかねてから主張してきたことですが、この記事では日野町事件を引…

大崎事件再審申立報告集会

明日3月30日、大崎事件の弁護団が第4次再審請求の申立をすることになっています。その報告集会が動画配信されることとなりました。 【3.30 大崎第4次再審スタート!】午後1時半からの申立報告集会は新型コロナウィルスの影響で、一般市民が参加する形での開…

大崎事件でクラウドファンディング開始

火曜日 大崎事件・第4次再審請求のためのクラウドファンディングが始まったとのことです。 【大崎事件クラウドファンディング】映画監督の周防正行さんが呼びかけ人となって大崎事件の弁護活動を支援するクラウドファンディングが本日始動しました!第4次再…

イカナゴも完全に終了か……

土曜日 -NHK NEWS WEB 2020年3月5日 「ウナギ稚魚 漁獲量が大幅増 ことしは値下がり期待」 見出しの通り、資源保護という観点は皆無の能天気記事です。「ことし1月末までで8.9トン」の水揚げがあったということですが、最盛期には(シラスウナギだけで)200…

ハンセン病「特別法廷」で違憲判決

水曜日 ハンセン病患者の男性が隔離された「特別法廷」での裁判で死刑となった「菊池事件」につき、元患者6人が国に賠償請求を求めていた裁判で、熊本地裁は本日請求棄却の判決を下しました。ただし「特別法廷」での裁判が憲法違反であるとする原告の主張に…

『殺人の追憶』と虚偽自白

水曜日 ポン・ジュノ&ソン・ガンホの名コンビによる『パラサイト』がオスカー四冠獲得ということで、記念に。 ポン・ジュノ監督の出世作であるこの映画では、取り調べの様子が詳しく描かれる被疑者が三人登場し、そのうち二人が“虚偽自白”をします。 二人目…

問題点を理解しない誤認逮捕報道

火曜日 どの記事も似たりよったり(警察発表垂れ流しなのでしょう)なので、記事が消えない産経で代表させます。 -産経新聞 202年2月8日 「公然わいせつ容疑、男子大学生を誤認逮捕 警視庁」 (……)緊急配備中の同署員が近くで背丈や服装などが目撃証言と似…

折角のチャンスなのにまず「価格」が気になる日本のマスメディア

日曜日 シラスウナギの漁が「好調」であると報じられています。 -日本経済新聞 2020年1月18日 「ウナギ稚魚漁、3年ぶり出足好調 店頭価格波及まだ」 「好調」とは言っても絶不漁だった過去2年との比較で、の話です。最盛期に遥かに及ばないことは変わりませ…

関テレ「報道ランナー」で湖東記念病院事件特集

金曜日 関西テレビの夕方のニュース番組「報道ランナー」で湖東記念病院事件の再審がとりあげられることに番組表を見ていて気づきましたので、録画してみました。約16分の特集です。 これまで私が見てきた報道や番組にはなかった(私にとって)新しい情報と…

「ガラパゴスと評されている」ことは認識できても「ガラパゴスである」ことが認識できなくなっている……

火曜日 -毎日新聞 2020年1月22日 「大津園児死傷 地裁、被告の保釈取り消し 論告求刑やり直しの見通し」 このニュースにはさすがに驚きました。「起訴内容を争う」とはいっても事故を起こしたこと自体を否認しているのではなく、先行する報道によれば事故に…

牧野雅子氏インタビュー記事

日曜日 -弁護士ドットコムニュース 2019年12月24日 出口絢「痴漢冤罪の責任は、女性にあるのか? まず目を向けるべきは「ずさんな捜査」の問題だ」 『刑事司法とジェンダー』(インパクト出版会)の著者で先日『痴漢とはなにか 被害と冤罪をめぐる社会学』(…

気候変動とカツオのたたき

COP25 のおかげでネットではまたトゥーンベリさんを誹謗中傷する冷笑屋どもをよくみるようになりました。主観的には「冷静」で「現実的」なつもりでいるのでしょうが、実際には気候変動という「現実」に向き合うことが出来ず、異議申し立てを行う少女への「…

さらっと恐ろしいことが……

-Yahoo!ニュース 2019年12月2日 「刑法の性犯罪に関する規定、さらなる見直しが必要か」 強制性交等罪など性犯罪に関する構成要件をさらに見直すべきかどうかについては今回は触れません。ここでとりあげたいのは見直し慎重派の宮田桂子弁護士の発言中にあっ…

裁判所が虚偽自白の可能性を認定

木曜日 -日経新聞 2019年11月26日 覚醒剤使用、女性に無罪 高裁「虚偽自白の可能性」 判決理由で岩倉裁判長は、一審の弁護人に言われた虚偽の内容を書き留めて覚えた上で、自白をしたとする被告の公判供述を検討。自白に沿う内容とともに「覚える」と書かれ…

大崎事件、第4次再審請求へ

金曜日 -朝日新聞DIGITAL 2019年11月21日 「大崎事件、年度内に第4次再審請求へ 弁護団が会見」 記事から判断するかぎり、原口アヤ子さんの健康状態を考慮してとにかく一刻も早く再審請求を行うことを第一に考えた選択のようです。見つかるかどうかわからな…