大崎事件、第4次再審請求を目指す方針

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水曜日

10月1日のエントリで紹介した大崎事件の支援集会の前日14日に、シンポジウムの登壇者らが原口アヤ子さんを激励に訪れた、というニュースです。

-MBC NEWS 2019年10月14日 「大崎事件から40年 原口さんを支援者が激励」(archive.is

-日テレNEWS24 2019年10月14日「大崎事件 支援者が原口アヤ子さんを激励」(archive.is

日テレのニュースの方では原口さんの長女もコメントしておられます。

弁護団事務局長、鴨志田弁護士のツイート。

 

そして15日の集会では、第4次再審請求を目指す方針が明らかにされたとのことです。

-JIJI.COM 2019年10月15日 「年内にも第4次再審請求=大崎事件、40年集会で方針-鹿児島

年内、遅くとも年度内には……とのことですが、限られた時間で最高裁の決定に対抗するどのようなロジックを見出すのか、弁護団の朝鮮に注目したいと思います。

湖東記念病院事件再審で検察が有罪立証放棄?

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火曜日

 

-朝日新聞 DIGITAL 2019年9月30日 検察側が有罪主張を撤回か 滋賀・患者死亡の再審協議archive.is

 滋賀県東近江市の湖東記念病院で2003年、呼吸器を外して入院患者を殺害したとして、殺人罪で服役した元看護助手の西山美香さん(39)のやり直し裁判(再審)に向けた協議が30日、大津地裁であり、検察側が有罪主張の根拠とする新証拠を出さない方針を示した。協議後、西山さんの弁護団が明らかにした。

指宿信(いぶすきまこと)・成城大教授(刑事訴訟法)の話

 検察側が再審公判で新たな証拠を出さないのは、有罪を立証する自信がなく、あきらめたように見える。検察側が有罪主張を維持することも理論上は可能だが、確定した再審開始決定の拘束力は、再審公判での裁判所の判断にも影響が及ぶと考えるのが自然だ。無罪になる公算が大きくなったといえる。

 再審開始の決定を導いた弁護団の主張に反論するための新たな材料を出さないということですから、識者コメントの通りなのでしょうが、そうだとすればなぜ再審請求審で特別抗告まで行なったのか、松橋事件と同じような問題を指摘することができます。

「大崎事件40周年」支援集会

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火曜日


亀石倫子弁護士のツイッターでの告知です。

 何気ないことのようですが、登壇者が全員女性だというのはすごいですね。大崎事件弁護団は事務局長の 鴨志田祐美弁護士も女性ですし。男だらけのシンポジウムなら嫌というほど見てきましたが。

 

まったく「セクシー」でない小泉進次郎の振る舞い

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木曜日

 

まあこのひとが安倍政権エクストリーム擁護をやらかすのは想定通りですが、さすがに石炭火力発電を推進する日本政府の方針について質された際の間抜け面はスルーせざるを得なかったようです。

 夕刊フジのほうがまだしも的確に報じているのだから笑ってしまいます。なにせ、小泉進次郎は自分の行動でもって自分の発言の空疎さを暴露しているからです。

-TBS NEWS 2019年9月25日 「小泉環境相に聞く、“ステーキ”と“地球温暖化”の関係は?」(archive.is

この問題、ニホンウナギや太平洋クロマグロの危機的な資源状況を前にして「食卓」や「お財布」の心配ばかりしてきた日本のメディアにも大きな責任があるでしょう。「絶滅危惧種は食わない」「環境負荷の高い肉食は(止められないまでも)減らす」ライフスタイルこそが「セクシー」だとアピールする発想のない環境大臣の「セクシー」発言になど、一文の値打ちもありません。

松川事件「謀略」説に一石

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木曜日

 

今年は松川事件発生から70年ということで、記念集会が福島大学で開催されると報じられていました。

-毎日新聞 2019年8月24日 「松川事件70年 無罪確定の阿部さん、冤罪のない社会訴え 9月に福島大で集会

ところが集会が目前に迫るなか、先日公表が報じられた田島宮内庁長官「拝謁記」に松川事件に関する記述が、というニュースが飛び込んできました。

-NHK NEWS WEB 2019年9月17日 「昭和天皇「拝謁記」の衝撃

-NHK NEWS WEB 2019年9月19日 「「国鉄三大ミステリー」松川事件に関する記述も

1953年11月11日の記録のなかに「一寸法務大臣ニきいたが松川事件アメリカがやつて共産党の所為ニしたとかいふ事だが」「これら過失ハあるが汚物を何とかしたといふので司令官が社会党ニ謝罪ニいつてる」との発言がある、とのことです。

注目すべき点の一つはこの日付です。一部の被告人をのぞいて有罪を維持した二審判決が出たのが同年12月22日。広津和郎が公判を傍聴するなど後の支援運動につながる動きが始まる中、二審判決が下るのを目前にした時期です。法務大臣の発言は伝聞の伝聞で記録されているだけとはいえ、司法当局が意図的に冤罪をつくりだした可能性を示唆するものです。当然、政府が調査委員会を設置して徹底的に追及すべき問題ですね。

静岡県警警察官の偽証

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土曜日

-静岡新聞 2019年8月30日 「「証人の警部補が偽証」 弁護士が静岡地検に告発

警部補は同事件の捜査を担当。公判の証人尋問で、2018年5月に別の男を逮捕した際「被告に覚醒剤を注射された」との供述を得て捜査を始めたと述べたが、開示証拠には同年2月に取得した被告の住民票があった。警部補はその後、2月に被告の捜査を始めたことを認め「情報提供者を守ろうと思った」と事実と異なる証言の理由を説明した。

どうせ開示した証拠と証言の照合などしないだろ、と弁護士を舐めてたのでしょうか? 注目すべきは(1)当初の証言が事実に反することは客観的な証拠に照らして明らかであり、かつ(2)記憶違い等の弁解をせず意図的に事実と異なる証言をしたことを法廷で認めている、という点です。これで刑事事件にならないようなら、警察官は堂々と偽証できることになってしまいます。

 

門野博弁護士インタビュー

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木曜日

-西日本新聞 2019年8月20日 「近隣住民証言うのみ「誤り」 大崎事件再審取り消し 元東京高裁判事・門野博氏に聞く」(アーカイブ

元裁判官の門野弁護士は、東京高裁の判事時代に狭山事件の第三次再審請求審を担当し、検察に証拠開示を勧告したひとですね。

自白に関する最高裁の判断については次のように厳しく批判されています。

-確定判決を支える証拠の柱は「共謀して殺害し、遺体を遺棄した」と認めた元夫や義弟らの自白と、「共謀の現場を見た」とする義弟の妻の目撃供述だ。これらの自白や供述の信用性は、これまでの裁判で何度も否定されていたのに、最高裁は「信用性は強固」と正反対の見方をした。

 「彼らは共犯者とされた者であり、一般的に共犯者の供述は無関係の第三者を巻き込む危険があるとされている。最高裁自身が過去の判決の中で繰り返し警鐘を鳴らしてきた。その上、彼らにはいずれも知的障害があった。その供述の信用性はとりわけ慎重に検討されなければならなかった」

 「彼らの供述は当初から変転し、まことに空疎で曖昧模糊(もこ)としたものだった。捜査官らは元夫、義弟らを犯人と決めつけ厳しく追及して自白を得たが、自白は捜査官の見立てに連動して『2人犯行説』から、『3人犯行説』へ、最後は『4人犯行説』へと変遷した」

 「義弟の妻の目撃供述も極めて空疎であり、共犯とされた義弟やその息子の母や妻として、2人を有利にするために心ならずも原口さんを巻き込んだと考えれば納得がゆく。現実にこれまで再審開始を支持した多くの裁判体、裁判官は、いずれもこれらの供述に強い疑いを抱いた。『信用性は強固』などという最高裁の判断は、極めて独善的である」