震災関連番組2本

水曜日


阪神淡路大震災に関連したNHKスペシャル2本を録画して視聴しました。

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後者のテーマ、建物の耐震化という課題については従来から認識していたのですが、「盛り土」の問題が阪神淡路大震災でも現れていたというのは被災当事者ながらあまり認識していませんでした。こちらの「WEB特集」で番組の内容を知ることができます。

盛り土で造成した宅地が崩壊した事例として番組で紹介されたもののなかには私が住む自治体で起きたものもあります。日常的に往来する場所でこそないものの、子どもの頃には自転車で遊びに行く範囲内だった地域です。自宅周辺、また親戚や知人の安否を確認するために歩いた場所の様子こそ体験したものの、被災地全体の状況を知るには程遠いのだということを改めて確認しました。

 

盛り土の問題にせよ耐震化の問題にせよ、一番のネックになっているのは費用です。「敵基地攻撃能力」なんぞにうつつを抜かしている場合ではないですね。

NHKスペシャル「松本清張と帝銀事件」

土曜日

NHKスペシャルの「未解決事件」シリーズ第9弾のうち12月29日放送の第2部ドキュメンタリー「74年目の“真実”」をみました。

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重要な資料として紹介されている「甲斐捜査手記」は明治大学平和教育登戸研究所資料館が2018年に開催した「帝銀事件と登戸研究所」展でもとりあげられていたものですし、山田朗さんの『帝銀事件と日本の秘密戦』を読んでいる者としてはさほど目新しい情報はありませんでした。テキストマイニングをつかって供述分析にとりくんでいる立命館大学の稲葉光行氏のとりくみについてはこの番組で初めて知りましたが。

他方、平沢氏は無実であるというメッセージはかなり強く打ち出しており、単に「真相は謎」ではなく「帝銀事件は冤罪」という側にコミットした番組になっていたと感じました。この点はかなり踏み込んでいたと思います。

それだけに残念なのは次の部分です。登戸研究所の元所員北沢隆次氏の“陸軍省憲兵隊、参謀本部のいずれかから青酸ニトリールを2度取りに来た”という趣旨の証言を紹介した部分です。受け取りに来た軍人らが「連中〔=占領軍〕が来たら僕らどうなるか分からないんだから」と語っていたという証言に続けて、「敗戦直後、戦地の悪夢から抜け出せない者や、明日生きる途を見失う者が数多くいた」というナレーションがはいったのです。しかし進駐軍の到着を待っている時期に陸軍省参謀本部憲兵隊の面々がなによりも心配していたのは戦犯追及であり、「僕らどうなるか分からない」がそのことを意味しているのは明らかです。まだ復員も始まっていない時期に「戦地の悪夢から抜け出せない者」が自決用の毒物を求めたなどと示唆するのは的外れにも程があります。731部隊に明示的に言及した番組なのに、なぜここで戦犯追及へのおそれをごまかす必要があったのか、理解に苦しみます。

 

で、卵はどこから調達するので?

金曜日

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新日本科学は2026年度を目標に、年間10万尾を生産したいとしています」などと鼻息が荒いですが、育てたうなぎが産卵してそこからまた養殖する……というサイクルが完成したわけじゃないので、結局は天然の卵を獲ってくることになります。天然のうなぎになるはずだった卵を。

もちろん自然環境で卵から成魚になる確率よりもはるかに高い確率で食用にできるサイズまで養殖できるのであれば、漁獲圧を減らす効果はあるでしょうが、この記事ではそうした視点での検証はありません。

袴田事件「みそ漬け実験」を東京高裁が視察

木曜日

袴田事件において、事件発生から1年2ヶ月後に“発見”された5点の衣服。検察は当初の主張を変更しこれらが犯行時に着用されていたとしてきたわけですが、それらに付着していた血痕の「色」をめぐる争いに決着がつく可能性が出てきました。

弁護側は一貫して「1年2ヶ月もみその中に漬かっていたのに血痕の色が鮮やかすぎる」と主張してきました。今月1日、東京高裁が静岡地検で行われていた「みそ漬け実験」を視察。1年2ヶ月前に始められたものです。

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現時点で東京高裁も静岡地検も声明は出していないようですが、視察に同行した弁護団は「赤みは残らず、黒っぽい色になった」と主張しています。

ところで、この実験について桜井昌司さんが気になることをブログで書いておられるのを読みました。

まあ言っても仕方ないことだが、真空パックにして脱酸素剤を入れた実験をするところか〔ママ〕腐れ組織の証だし、我々冤罪犠牲者の会は、その腐れを社会に広げて真面目な検察官を守るような法改正を行うことに、まだ抵抗するだろうが、人間として恥ずかしくないかなと検察官に伝えて欲しいと言った。

そこで調べてみたところ、今年の3月14日に投稿されたニュースビデオ(静岡のSBSテレビ)が見つかりました。

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するとたしかに弁護団が「真空パック」での実験に異を唱えていました。血痕の色は捜査当局による捏造が行われたか否かに関わる問題なので、検察は必死なのでしょう。

「供述引き出す力」は「冤罪作り出す力」でもある

月曜日

今月の14日に「産経ニュース」に掲載されたコラム「増える黙秘…供述引き出す力 落ちていないか」が最悪でした。

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「弁護士がついた瞬間に黙秘に転じる」から「弁護士がつく前にいかに供述を引き出せるかが勝負」だという「警察関係者」のコメントを無批判に引用している点によく現れているように、あれこれ言い訳はしていてもこれは完全に黙秘権の否定です。

科学的な操作手法の進歩により検挙率が近年上がっていることはこのコラムも認めているので、最後の拠り所は「遺族が望む真相の解明」のようです。しかしたとえ冤罪ではないケースでも、「真相の解明」は裁判であるべきです。さらにいうなら、被疑者・被告人が自分の供述が量刑にどう影響するかを考えずにすむ判決確定後にこそ、「真相の解明」の機会はやってくると考えるべきです。弁護士の介入を嫌がっておいて「取調室で容疑者と刑事の真剣勝負」などとは噴飯ものです。

 

などと思っていたら、今日の産経ニュースにはさらに驚愕のコラムが。

www.sankei.com

ここでもまた「稲田さんの兄は判決後、被告の黙秘を「妹をないがしろにした」と吐き捨てた」などと被害者遺族を盾にとっていますが、そんなに事件の真相解明が大事なら、まっさきに反対すべきは死刑制度でしょう。被告人・受刑者の黙秘を永遠のものにしてしまうのですから。

「イノセンス・プロジェクト・ジャパン」、クラウドファンディング受付中

火曜日

冤罪被害者と弁護人を支援する組織「イノセンス・プロジェクト・ジャパン」が無償支援の拡充のためクラウド・ファンディングを行っています。期限は今月末までとのこと。

readyfor.jp

奈良県警の“適正”な取り調べ

実際には紛失していなかった拳銃弾について取り調べられた巡査長が奈良県を訴えている事件、取り調べの音声データを関西テレビが報じました。すでに記事は削除されていますがアーカイヴで書き起こしを読むことができます。

なんとも恐ろしいのが次の箇所です。

【男性巡査長Aさん】
「言いたい、『やりました』って先に言いたい、そこから進めてもらいたいところなんですけど。ホンマに思い出せないんです、何も。いつ取ったか。持ってたんか」
【取調官】
「やりましたでええわ。やりましたでいこう、ほんなら」

浜田寿美男さんが指摘しているように“犯人になろうとする”心理が被疑者に生まれていることがわかります。

月曜日

県は訴えを棄却するよう求めるつもりであるとされ、つまりこの取り調べを違法なものとは認めないわけです。とすれば、今後別の被疑者が同じような取り調べをされる可能性があるということです。