大崎事件第4次再審請求審、不当決定

金曜日

去る6月22日、鹿児島地裁は大崎事件の第4次再審請求を棄却する決定を下しました。

mainichi.jp

再審で検察が有罪立証を放棄するケースが度々あり、再審請求審が事実上の再審の場となっていることの弊害という側面もあるように思います。本来なら再審の場で改めて有罪か無罪かが判断されるのですから、再審決定のハードルはもっと下げられるべきです。

弁護団事務局長の鴨志田裕美弁護士に関する大久保真紀・朝日新聞編集委員の記事。署名記事にさらにコメントプラスで補足するという熱い記事です。

digital.asahi.com

元裁判官有志10名の記者会見についての記事。

www3.nhk.or.jp

今市事件、本田克也元教授らの見解

木曜日

過去にこのブログで2度ほど言及した今市事件について、DNA鑑定で足利事件の再審無罪を導いた本田克也・筑波大元教授らが発言している動画がありました。

www.youtube.com

本田元教授が指摘したのは(1)被害者の遺体に付着していたガムテープから女性と思しきDNAが検出されたこと、(2)排除されたガムテープの鑑定結果はコンタミがあったとして証拠から排除されたが、服役囚が真犯人であればそのDNA型は検出可能、(3)被害者が女児であったため性的暴行目的の犯罪=犯人は男という前提で捜査が行われたが、解剖所見はそうした前提を支持していない、といったことです。もうひとりのゲスト、元徳島県系科捜研研究員の藤田義彦氏も、捜査当局は都合のよいときにはコンタミのあった鑑定結果でも証拠とするのに都合の悪いときはコンタミを理由に証拠として出さない、というダブル・スタンダードを指摘しています。

冤罪関連番組2本

火曜日

今週はNHKが冤罪疑惑事件についての番組を2本放送します。いずれも自白のない事件ですが、便宜上「自白の研究」タグを用いています。

まずは明日20日放送予定の「クローズアップ現代」。

www.nhk.jp

もう1つは23日にBS1スペシャルとして放送されるこちら。3部構成、170分の長尺です。

www.nhk.jp

名張毒ぶどう酒事件第10次再審請求を名古屋高裁が棄却

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金曜日

昨日3月3日、名古屋高裁名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求審(異議審)において最新を認めない決定を下しました。弁護側は特別抗告する方針です。

www.47news.jp

再審請求が第10次にまで及んでいることは、この事件に関心のないひとにとってみれば「無理筋の再審請求をいつまでも繰り返している」ように見えるのかもしれません。しかしそもそもこの事件、証拠調べをもっとも丁寧に行う第一審では無罪判決が出ています。それくらい直接的な証拠に乏しかったということを前提に、今回の決定も評価する必要があります。

しかも問題なのは、弱い証拠をつなぎあわせて有罪判決に至る際に、被告人(元死刑囚)に有利な証拠を隠している点です。『東京新聞』が証拠開示に後ろ向きな検察を批判する社説を掲載していました。

www.tokyo-np.co.jp

FBSニュース「シリーズ『飯塚事件』検証」ほか

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日曜日

(自白のない事件ですが、便宜上「自白の研究」タグを用いています)

 

FBS福岡放送が飯塚事件に関する連載を始めています。

www.fbs.co.jp

www.fbs.co.jp

日本テレビ系列の地方局ですので、ひょっとすると「NNNドキュメント」で番組になるのかもしれません。

 

また名張毒ぶどう酒事件第10次再審請求異議審で、名古屋高裁が来月3日に決定を下すことも明らかになりました。こちらについては決定が下り次第、記事にしたいと思います。

東住吉事件国賠訴訟、大崎事件第4次再審請求

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金曜日

東住吉事件と大崎事件に関する最近の動向です。

まず青木恵子さんが起こしている国賠訴訟については、裁判所が和解を勧告したものの、被告側の拒否により決裂となる見通しです。

www.mbs.jp (アーカイブ

当初私も「和解なんて勧告せずにさっさと原告勝訴の判決を出せばいいのに」と思っていたのですが、勧告案には原告青木さんを「冤罪被害者であると確認」すること、国や府が「厳粛に今回の問題を受け止め、再発防止に努める」とする内容が含まれていたとのことです。

digital.asahi.com (アーカイブ

原告勝訴判決では賠償金の支払いを命じることはできても国や府の認識に関してなにかを命じることはなかなか難しくなります。裁判を早期に終結させる以外にも和解の“使い途”はあるのですね。

 

また大崎事件は第4次再審請求が最終段階を迎えました。

www.fnn.jp (アーカイブ

373news.com (アーカイブ

弁護側が最終意見書を提出、今月の28日までには検察側も最終意見書を提出する見通しで、あとは裁判所の判断を待つだけとなります。

坂本敏夫元刑務官、袴田事件を語る

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火曜日

『文春オンライン』に、元刑務官の坂本敏夫氏に取材した木村元彦氏の記事が掲載されています。

bunshun.jp

bunshun.jp

拘置所の対応についてのはなしはほとんどが初耳でした(予想外ではありませんでしたが)。

袴田さんがクーラーを初体験して驚いていたという逸話で、以前に見たアメリカの冤罪に関するドキュメンタリーの一場面を思い出しました。