問題点を理解しない誤認逮捕報道
どの記事も似たりよったり(警察発表垂れ流しなのでしょう)なので、記事が消えない産経で代表させます。
-産経新聞 202年2月8日 「公然わいせつ容疑、男子大学生を誤認逮捕 警視庁」
(……)緊急配備中の同署員が近くで背丈や服装などが目撃証言と似ている男性を発見、職務質問した。男性は容疑を否認したが、女性が「あの人に間違いない」と証言したため、現行犯逮捕した。
この種の事例で肝心なのは、この“面通し”がどのような方法で行われたか、です。不適切な手法で行われる“面通し”は誤った目撃証言を誘発しやすいことを記憶心理学は明らかにしています。いかにも「容疑者」という扱いで連れてこられた男性を単独で見せられたのであれば、被害者女性が「あれが犯人だ」と思いこんだとしても不思議はありません。いい加減な報道は目撃証言に対する不信感を醸成しかねませんから、“面通し”の方法が不適切だったのであれば、その旨を強調した報道であるべきです。
はなしは変わりますが、『無垢なる証人』見てきました。昨日アカデミー賞四冠を達成した『パラサイト』が「ネタバレ禁止」を強調した広報を行っていましたが、むしろこちらの方が絶対ネタバレ禁止じゃないか? と思いましたよ。劇場公開が終わったらなにか書こうと思います。