科学

3月のホラー

火曜日 digital.asahi.com 大阪湾では先に今年の休漁を決めていたものの、播磨灘では禁漁を決意できず、漁を解禁したものの案の定一日だけで終了となった……という救いのないニュース。記事を読んでも「くぎ煮の文化」についての危惧はあっても「生物多様性」…

アメリカウナギ、日本に大量に流入か

金曜日 さして重要でもない話題に延々と時間を割くテレビのニュース価値判断に対する批判はSNSでちょくちょく見かけるが、先日「高島屋のケーキ」問題とともにウナギの産地偽装を「どうでもいいニュース」扱いするツイートを見かけてちょっと渋い顔になった…

いや、穫るなよ(Part II)

月曜日 2023年11月14日放送の「クローズアップ現代+」(NHK総合)、テーマは「マグロが捨てられる!?海の恵みをどう守るか」でした。 www.nhk.or.jp 番組サイト「クローズアップ現代全記録」では番組内容を書き起こした記事を読むことができます。まあ基本…

いや、穫るなよ

金曜日 www.toonippo.co.jp 読むには会員登録が必要ですが、この記事は Yahoo!ニュースにも掲載されています。 もちろん「未利用」だったのは魚体が小さいからです。生きていればやがて十分な大きさの成魚に育ったであろう魚を獲ってラーメンのスープに加工…

「私のままで走りたい」

木曜日 -NHK Eテレ 2023年8月11日 「ドキュランドへようこそ 私のままで走りたい―性別を疑われた女性アスリートたち―」 スポーツにおける「性別」というカテゴリーがはらむ問題をとりあげたドキュメンタリー。原題は「カテゴリー:女性」。「女子スポーツ」…

期待した私がバカでした

digital.asahi.com 無料部分を読んでついに「土用の丑」について批判的なキャンペーンが行われているのか、とワクワクしながら続きを読みました。 市によると、返礼品の内訳は、「ウナギ」が68%だったの対し、「牛肉」は7%。「ウナギのかば焼き」が寄付金額…

こんどはイイダコが

金曜日 onl.sc(魚拓) 香川県内海域でのイイダコの漁獲量が20年で100分の1になったという報道です。言われてみれば最近めっきり買って料理する機会が減りました。店頭で見かけること自体が減っていたようです。瀬戸内海を挟んだ兵庫県の海域での漁獲量は? …

「SDGs? なにそれくぎ煮にできるの?」

火曜日 買い物に行くと鮮魚売り場のあたりで列ができていたので「ああ、また大量虐殺の季節か」と気づきました……というのは嘘で、少し前からいかなごくぎ煮に必要な調味料や容器を売るコーナーができているのを確認していました。以前に比べればかなり小規模…

で、卵はどこから調達するので?

金曜日 newsdig.tbs.co.jp 「新日本科学は2026年度を目標に、年間10万尾を生産したいとしています」などと鼻息が荒いですが、育てたうなぎが産卵してそこからまた養殖する……というサイクルが完成したわけじゃないので、結局は天然の卵を獲ってくること…

水産資源関連記事3つ

火曜日 ちょっと前の記事ですが、農水省の統計で昨年の漁獲量が比較可能な統計のある期間において最低を記録したとのことです。もちろん、資源管理のための漁獲制限のおかげではなく、資源状態の悪化のためです。 農林水産省が27日発表した2021年の漁業・養…

うなぎ絶滅計画、今年も進行中

月曜日 うなぎは家族で豪勢に 「丑の日」商戦本格化―スーパー・百貨店:時事ドットコム 時事通信「うなぎは家族で豪勢に 「丑の日」商戦本格化―スーパー・百貨店」 もう二度と紙面に「SDGs」などと載せるなよと毒づきましたが、こちらの記事は高価な商品の需…

あまりにも意味不明すぎる麻生太郎の妄言

木曜日 www.tokyo-np.co.jp もちろん上記の『東京新聞』の記事が指摘しているように、温暖化対策に本気ではない自民党の姿勢の現れとして理解すれば足りるのかもしれない。しかしそれにしても「農家のおかげですか? 農協の力ですか? 違います」なんてこと…

新型コロナがウナギへの脅威に?

月曜日 -毎日新聞 2021年7月22日 「コロナ下でウナギ店への衣替えが相次ぐ理由」(魚拓) 客数が減ったのを単価の高さと持ち帰り需要で補うために和食店がうなぎ料理店に業態を変化させる例が相次いでいる、という記事です。 近年高騰していたウナギそのもの…

毎度の責任転嫁

金曜日 -JIJI.COM 2020年11月24日 「日本海スルメイカ、資源量急減 中国違法乱獲、20年強で4分の1」(archive) 水産資源に関する記事ではよくあることですが、ここでも日本側の乱獲はスルーされています。しかし鮮魚売り場を日常的に訪れていれば、スル…

「否認」の深刻さ

木曜日 Election conspiracy theories are self-refuting: Democrats are so devilishly clever that they coordinated multiple states & hundreds of counties to rig the election for Biden; but so stupid & inept that they forgot to rig taking the …

「風物詩記事」で消費される水産資源

金曜日 -日本経済新聞 2020年11月12日 「北海道・鵡川シシャモの漁獲9割減、98年以降で最低に」 スーパー等で「シシャモ」として売られているものの大半は実は「カペリン(カラフトシシャモ)」という別の魚種であり、この記事で言うところのシシャモはもと…

三菱スペースジェット(MRJ)、開発凍結へ

木曜日 -共同通信 2020年10月22日 「国産ジェット旅客機の開発、事実上凍結へ」 うっかりサーバーを解約してしまって消滅した旧掲示板でときおり話題になっていた三菱重工のMRJ改めスペースジェット、ついにこういう結果になりました。 記事では新型コロナウ…

「消えた“駿河湾の宝石”ー明日へつむぐ船ー」

月曜日 テレビ静岡制作、地元では5月に放送された「FNS ドキュメンタリー」の「消えた“駿河湾の宝石”ー明日へつむぐ船ー」が関西テレビで今朝未明に放送されていたのを録画。 急激な資源量減少の理由として乱獲以外に「黒潮の流れの変化」と「餌となるプラン…

今年も続く大量虐殺

火曜日 -47NEWS(共同) 2020年7月16日 「ウナギ稚魚が6年ぶり豊漁 昨年4倍超、かば焼き値下がりか」(archive) 見出しが全てを物語っています。「昨年4倍」といっても全盛期とは比べるべくもなく、また何らかの保護策が奏功した結果でもありません。しかし…

イカナゴも完全に終了か……

土曜日 -NHK NEWS WEB 2020年3月5日 「ウナギ稚魚 漁獲量が大幅増 ことしは値下がり期待」 見出しの通り、資源保護という観点は皆無の能天気記事です。「ことし1月末までで8.9トン」の水揚げがあったということですが、最盛期には(シラスウナギだけで)200…

折角のチャンスなのにまず「価格」が気になる日本のマスメディア

日曜日 シラスウナギの漁が「好調」であると報じられています。 -日本経済新聞 2020年1月18日 「ウナギ稚魚漁、3年ぶり出足好調 店頭価格波及まだ」 「好調」とは言っても絶不漁だった過去2年との比較で、の話です。最盛期に遥かに及ばないことは変わりませ…

サクラエビ漁の自主規制、効果は?

水曜日 -THE SANKEI NEWS 2019年11月16日 【深層リポート】駿河湾だけのサクラエビが大不漁 加工業者4割が廃業検討の衝撃 めずらしく「お財布」や「食卓」の心配だけではない記事です。駿河湾だけで漁が行われているという特殊事情も、自主規制が可能になっ…

ナメコでも……

日曜日 -山形新聞 2019年11月03日 「天然ナメコ、山奥でつやつや 真室川で採取始まる」 この記事、次のように結ばれております。 同町釜渕の山中では、斜面のナラの木に、小ぶりながらも丸々としたナメコがびっしり。よくキノコを採り行くという近くの会社員…

テレメンタリー2019「視界不良~揺れる商業捕鯨再開~」

月曜日 -テレビ朝日系列 テレメンタリー2019 2019年8月18日 「視界不良~揺れる商業捕鯨再開~」 30分枠の番組ですが、商業捕鯨の再開が当事者置き去りの意思決定で行われたことがよくわかる内容でした。 鯨料理専門店の店主は調査捕鯨から商業捕鯨に切り替…

日本社会はいつまで絶滅危惧種の大量虐殺を続けるのか

金曜日 -新潟日報 2019年7月26日 「土用の丑の日、ウナギは高嶺の花? 価格高騰で懸念、代替品に注目も」 またしても「価格高騰」ですか。申し訳程度に「乱獲による絶滅への懸念」とか「ニホンウナギの稚魚の国内漁獲量は、水産庁によると今季は前年比60%…

「通常このサンマは価値つかない」←そりゃそうだろ!(追記あり)

木曜日 -東海テレビ 5/30(木) 「通常このサンマは価値つかない」…サンマ漁通年解禁で初セリ 業者から質に不安の声も 不漁が続く「サンマ」漁で漁獲量を回復させるため、今年から期間の制限をなくすことになり、名古屋の中央卸売市場では、早くも初セリが行わ…

「漁獲量が過去最低」とか言ってる場合じゃない

日曜日 -NHK NEWS WEB 2019年4月26日 ニホンウナギの稚魚 今季の漁獲量が過去最低に 絶滅危惧種を獲り続けていたら獲れなくなるのはあたりまえで、こんなことにニュース価値はありません。むしろ見出しにしなければならないのは次の部分です。 ただし、香港…

滅びよ!

水曜日 今日届いた宣伝メールより。「破壊」されるべきは価格じゃないですね。 滅びるしかない

グラン・カナリア島の日本漁船

別館のこの記事への関連記事です。 Eテレの語学番組「旅するスペイン語」、今シーズンはスペイン領カナリア諸島が紹介されています。12月26日に放送された第13回では、こんな話題もとりあげられていました(年明け1月8日に再放送)。 もちろん狙いは大西洋ク…

本日のホラー

本日、といってももう昨日ですが。買い物に行って鮮魚売り場を通ったら、イイダコかと思うようなサイズの「明石産 真ダコ」が売られている。タコと言えば鯛と並んで明石近辺の瀬戸内海を代表する水産資源なのにこのざま。一昔前ならアサリとしても「小ぶりか…