再審制度の不備、また顕わに

f:id:apesnotmonkeys:20081226100336j:plain

金曜日

-京都新聞 2020年6月18日 再審棄却の裁判長、高裁抗告審の裁判長に 日野町事件、弁護側「公正さ欠く」

日野町事件の第二次再審請求即時抗告審の裁判長が、第一次再審請求時に大津地裁裁判長として請求棄却の決定を下した裁判官になった、というニュースです。

理屈のうえでは第二次再審請求で新たに提出された証拠に照らし第一次再審請求の際とは異なる判断を下す……という可能性はありますが、そんなことが現実に起こると考えるひとはまずいないでしょう。

 刑事訴訟法では、通常の一審、二審の公判を担当した裁判官が上級審の審理に関わることを禁じている。一方、再審については規定がなく、1959年の最高裁判例では、通常審の限りではない、とされた。刑事訴訟規則では不公平な裁判の恐れがある場合などは、裁判官は担当を外れなければならないと規定している。大阪高裁は18日、「裁判体の構成に関することは答えられない」とした。

引用部分にあるように、通常の刑事裁判にはある規定が再審には欠けていることが原因です。構造的な問題ですから、先例もあります。

-西日本新聞 2019年9月2日 大崎事件2次・3次最高裁決定 再審棄却 同じ判事関与 識者「公正中立さ欠く」