イカナゴも完全に終了か……

f:id:apesnotmonkeys:20081226100616j:plain

土曜日

-NHK NEWS WEB 2020年3月5日 「ウナギ稚魚 漁獲量が大幅増 ことしは値下がり期待

見出しの通り、資源保護という観点は皆無の能天気記事です。「ことし1月末までで8.9トン」の水揚げがあったということですが、最盛期には(シラスウナギだけで)200トンを超えていたことを考えれば、「4月までの昨シーズンの漁獲量の3.7トンを、すでに大きく上回って」いるというのも虚しいはなしです。

さて関西在住でない方々にはあまりピンとこないかもしれませんが、シラスウナギ同様にこの数年絶不漁なのがイカナゴ(シンコ)です。

-毎日新聞 2020年3月6日 「「もう高級魚、くぎ煮作れない」イカナゴのシンコ、歴史的不漁で1キロ5000円超に

こちらも徹頭徹尾値段の心配しかしていないダメ記事です。かつては1キロあたり1,000円程度でしたから、たしかに大幅な値上がりではあります。しかしより衝撃的なのは解禁からわずか5日(大阪湾では2日)で漁が終了したことです。ざっと見た限り今季の漁獲量はまだ報じられていないようですが、過去最短での終了とのことですから、全盛期の10分の1を下回っていた過去数年をさらに下回っているのではないでしょうか。

という状況で今朝郵便受けに入っていたのがこれです。

f:id:apesnotmonkeys:20200307112653j:plain

絶滅促進ハガキ

自宅でつくったくぎ煮を他の地域に住む親戚や友人に送ろう……というわけでタッパー容器とレターパックをセットにしたものを、この時期関西の一部地域の郵便局では売り出しているのですが、これもノルマがあるんでしょうかね? しかしイカナゴなくしてくぎ煮なし、です。

 

当ブログではもう何度も書いてきたことですが、ウナギにせよマグロにせよイカナゴにせよ、野生生物が絶滅するかもしれないという危機に対するこの無関心さは、軽く片付けることが出来ない問題であるように思います。安倍首相のあからさまな縁故主義や嘘を結局は看過してしまうことにも通じるシニシズムなんでしょうか。