ナメコでも……

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日曜日

-山形新聞 2019年11月03日 「天然ナメコ、山奥でつやつや 真室川で採取始まる

この記事、次のように結ばれております。

 同町釜渕の山中では、斜面のナラの木に、小ぶりながらも丸々としたナメコがびっしり。よくキノコを採り行くという近くの会社員姉崎進さん(59)は「苦労して収穫した分、おいしさは格別。みそ汁にするとおいしい」と話していた。

 地方紙に載った「ちょっといい話」記事。しかしその前段には……「ナラ枯れの影響で採れる量も年々減少している」「今季は特に少なく、昨年の10分の1ほどだという」とあります。原因が「ナラ枯れ」ということは問題は構造的なもので、たまたま不出来だという話じゃありません。手を打たなければそれこそこの地域では(天然種が)絶滅することもありうるわけです。「おいしさは格別」で結んでよいニュースじゃないわけですが、この国のマスメディアは生態系の危機についても、食える生物が絡んでいると「お財布」か「味」の問題にしてしまいますから。度し難いです。