安倍内閣流「法の支配」

 岸田文雄外相は13日午前の参院外交防衛委員会で、先の日中首脳会談に先立って両国政府が発表した合意文書について、「法的拘束力のない文書だ。日中間で現状一致できているものをまとめただけで、国際約束を伴うものではないと認識している」と述べた。

「法的拘束力はない」というこのセリフ、マスメディアや安倍内閣の閣僚から今年何回聞かされたことでしょうか。国連自由権規約委員会の勧告に対して「法的拘束力はない」、人種差別撤廃委員会の勧告に対して「法的拘束力はない」、IWCの決議に対して「法的拘束力はない」……。どうやら、安倍首相が言うところの「法の支配」というのは「法的な義務がないことは極力やらない」という方針を意味しているようです。