松本サリン事件20年、MBS「報道特集」


(自白の有無を問わず、冤罪事件、冤罪疑惑事件、冤罪未遂事件一般を「自白の研究」タグでまとめております。)
48年前の今日、袴田事件(味噌会社専務宅強盗殺人事件)が発生しましたが、数日前の6月27日は松本サリン事件から20年目の日でした。テレビでも事件を振り返る番組がいくつか放送されていますが、6月21日放送のMBS報道特集」では当時の長野県警捜査一課長らに取材して捜査現場の動きを振り返っていました。現場の捜査員の間では河野さんは犯人ではないという見方が支配的で、河野さんの退院直後に長時間の取調べを行った2名の捜査員も捜査会議で強く「犯人ではない」と主張したとのこと。河野さんを犯人視する上層部からの圧力を現場が跳ね返したわけですが、場合によっては河野さんの被害はもっとひどいもの足り得たのだ、と思わされました。「捜査員の胸にぐさっとくるものがない」(元捜査一課長)という直感はこの事件についてはあたっていたわけですが、なんらかの偶然のいたずらで逆の感触を得ていたら……と思うとぞっとします。