「虚偽自白」もお忘れなく


「パソコン遠隔操作事件」(に類する表記が報道では一般的なようです)の容疑者が逮捕された件については、私のツイッターのTLにもマスコミ報道に批判的な声がずいぶんとあがってきていました。昨日はほとんどニュースを見ていなかったのですが、オンラインで閲覧できる記事をざっと眺めてみたところ、なるほど「4人が誤認逮捕され」たことについては少なくない記事が言及する一方、うち2人から虚偽自白がとられていたことにきちんと言及している記事は非常に少ないですね。その数少ない記事の一つではこんな具合に言及されています。

 「上層部が、『早く逮捕しろ』と注文をつけてきた。だが、防犯カメラで判明したのは、ネコに首輪をつけた人間であって、誤認逮捕してしまった4人のパソコン(PC)を遠隔操作した人物そのものではない。そんないらだちが、現場の捜査員にはあったんです」


 警察関係者は、こう打ち明ける。


 だが、警察は4人を誤認逮捕した上、2人には自白まで強いたことで、異例の謝罪や捜査の検証結果公表を余儀なくされたため、“メンツ”を保ち、起死回生を図りたい思いがあり、それが警察上層部の早期逮捕の指示の背景にはあった。
(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130210/crm13021023000023-n1.htm)

遠回しに「警察上層部」の強引さを批判しているようにも思えますが、警察以外の組織だったらこんなに甘い論調ですませてもらえることはなかなかないでしょうね。