気持ちの悪い記事


http://getnews.jp/archives/141338
殿方充という芸人は名前と下ネタが多いという評だけは耳にしたことがある。写真だけ見た時には小泉純一郎の物まねなのかと思った、というのはさておき。
この記事のどこが気持ち悪いかと言えば、当初は「所々に下ネタが入っている」「天皇陛下のモノマネ」として問題の動画が紹介されているのに、途中からはコメントの一部を受けるかたちで「被災地ネタ」という捉え方にシフトしている点。結果として「全くの別物」「自粛以前の話」という評−−これ自体意味不明で、「別物」とはなにがどう違っているということなのか、「自粛以前」というのはそもそも思いつくこと自体がけしからんということなのか?−−がなにゆえに下されているのかが曖昧にされている。「天皇のモノマネに下ネタをからめたのがけしからん」と表立って主張することを回避しつつ、しかし「大震災をネタにしたことだけが問題である」とも主張するわけではない。「菊のタブー」というのは今日においてこのように作動しているのだ、という見本のような記事になっている。
また、動画へのコメントおよび記事へのはてブコメントにおいて、「つまらない」ことを批判の焦点にしているものがいくつも見受けられる。もし誰もが認めざるを得ないほどによくできた「ネタ」になっていたらどう反応するつもりだろうか? という興味はあるが、まあ仮定の話であれこれ詮索してもはじまらないか。ちなみに、私にとってこの動画に問題があるとすれば、まずは癌という病気をネタにしているところ、になるだろう。