『ステロイド合衆国』ほか
「松嶋×町山未公開映画を観るTV」は関西では残念ながら放送されていなかったのだが、近所のレンタルショップにDVDが入荷していたのでとりあえず『ジーザス・キャンプ』(原題:Jesus Camp)、『ステロイド合衆国』(原題:Bigger, Stronger, Faster)、『ビン・ラディンを探せ!』(原題:Where in the World Is Osama Bin Laden? )の3本を借りて観た。娯楽性という点ではやはりモーガン・スパーロックの『ビン・ラディンを探せ!』がよくできているし、いま見るとエジプトで取材した部分などは別の意味でも興味深い(街頭インタビューでは積極的に女性を取材しているのも印象に残った)。しかしもっとも面白かったのは『ステロイド合衆国』。監督の兄と弟がステロイドの常用者で、アメリカ社会の抱える問題と家族の問題とを重ねて描いているのがいい。ちなみに、このエントリを書く直前にニューヨーク・タイムズの "The Cult of Physicality" という9月11日付けの記事を見つけた。ソルトレイク・シティーにあるジムを取材したもの。ガイアナ人民寺院事件を起こしたジム・ジョーンズ Jim Jones にわざわざちなんで Gym Jones というジム名を選んだのは、周囲から「カルト」視されていることを逆手にとってのこと、とされている。