取り調べへの弁護士立会いについての連載

朝日新聞』の連載「聖域 取り調べの弁護士立ち会い」(全7回)が昨日完結しました。

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第2回以降のリンクは省略します。この第1回の記事の末尾には、先日違法な取り調べと津地裁で損害賠償を命じられた三重県警の取り調べの録音が付されています。

特に注目に値するのは第1回で紹介されている銃刀法違反容疑事件の取り調べ。モデルガンについて「ずっしりしている感じでしたか」「してるんじゃないですか」というやり取りを調書では「ほかのエアガンに比べてずっしりと重かった」とまとめられていた、という。警察官が立件できるよう、有罪にできるように脚色して調書をまとめていることがよくわかります。

SNSでの反響が私の見た範囲で一番大きかったのが第6回、取り調べる側の言い分を紹介した回です。足利事件などを記者が引き合いに出すと「冤罪(えんざい)を生んだことは組織として反省し警察の取り調べに大きな疑念を抱かせたことは真摯(しんし)に受け止めるべき」と述べてはいますが、結局は「どのような条件を付けたとしても、取り調べの立ち会いを認めることには反対」というのですから、「ほんとうに悪かったと思っているのか?」「疚しいことがあるから反対するんじゃないのか?」と取調室で追及してやりたくなりますね。23日ぶっ続けで。

この回、『朝日新聞』のちょっとした意地の悪さにクスっともしました。

「恫喝や人格を否定する発言は刑事失格」と久保さんは言います。記事の後段では、実際に違法とされた取り調べの音声動画を紹介しています。