全方位にひどい裁判

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火曜日

東スポWeb 2019年01月26日 「妻とSEXできず性犯罪に走った夫 判決に垣間見えた女性たちの思い」(http://archive.fo/8jEiy

SNSで散々っぱら非難されていた判決。なにぶん東スポの記事なので実際の裁判よりゲスく見えている可能性もありますが。

しかし結果としてこのような弁護戦術が奏功したと言ってよい以上、被告人やその家族にはどうしたってこのような証言をする動機が生じてしまいます。なんといっても取調べ〜裁判の過程で“反省”しているように見えるかどうかが量刑を大きく左右しますし。指摘されているのは見かけませんでしたが、「保釈申請を選ばず、反省のために拘置所で4か月過ごした点も評価された」というのも、もしそれが本当ならば大問題です。拘置所は“反省”のために設けられている施設ではないのに、被告人の当然の権利が主張しづらい構造が刑事裁判の中にできあがっていることになります。

しかもこの「反省」が、男性中心の司法関係者がもつフォーク・サイコロジーに照らして評価されてしまうというのが第二の問題点。「夜の相手をしてもらえない欲求不満から犯行にという犯行動機の供述が SNS では非難轟々でしたが、“反省”の証として犯行動機を“率直に”供述することが求められ、かつ“率直に”供述しているかどうかが前述のようなフォーク・サイコロジーによって評価されてしまうのだとすると、このような供述はむしろ取調べる側、裁く側によってつくり出されているのだと考えることもできるでしょう。