NHKスペシャル「時間が止まった私 えん罪が奪った7352日」

昨年再審無罪を勝ち取った元無期懲役囚・青木恵子さんのその後を取材したNHKスペシャル。プライバシーに関わることにも踏み込んで「20年」という年月の重みを表現しようとした、意欲的な番組だったと思います。
携帯電話を買おうとしてショップ店員の話していることがまったく理解できなかったというエピソードなどは、冤罪に限らず服役囚を“浦島太郎”にしてしまう日本の矯正システムについても改めて考えさせるものだと言えると思います。
そして「やはり……」と思ったのが、再審で無罪になってもなお“ほんとうはやってるんじゃないか”という中傷がなくならない、という青木さんの嘆きでした。