松橋事件、検察の即時抗告を棄却
- 朝日新聞DIGITAL 2017年11月30日 「自白全体の信用性揺らぐ」 松橋事件、高裁も再審認める
熊本県松橋(まつばせ)町(現・宇城〈うき〉市)で1985年に男性(当時59)が殺害された「松橋事件」で、福岡高裁は29日、殺人罪などで服役した宮田浩喜(こうき)さん(84)の再審開始を認めた。熊本地裁の決定を支持し、検察側の即時抗告を棄却した。
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この事件でも検察の証拠隠しが冤罪につながったようです。
- 朝日新聞DIGITAL 2017年11月30日 熊本)「自白偏重傾向への警告」 松橋事件
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97年、熊本地検に証拠の閲覧を申請。地検の一室に5片に裂かれたチェック柄の長袖シャツがあった。宮田さんが捜査段階で「左袖を切り取り、小刀に巻き付けて被害者の首を刺し、巻き付けた布は風呂のたき口で燃やした」などと供述したシャツ。切片を並べると、欠損のない1枚が現れた。「ないはずの袖がそこにある。大発見だった」。冤罪(えんざい)との確信を深めたが、ぬか喜びはせず、凶器と傷口の不一致などの調査を慎重に進めた。このころから日本弁護士連合会の調査も進み、弁護団は2012年に再審を請求。地検が開示した証拠の撮影と分析を積み重ね、「自白」の矛盾をあぶり出す鑑定書をまとめた。これをてこに昨年6月、熊本地裁の再審開始決定にこぎつけた。
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これでよく即時抗告などできたな、と検察の鉄面皮ぶりに怒りがこみ上げます。