またしても大阪府警のデタラメ捜査

 大阪府警柏原署の捜査員が強盗致傷容疑などで逮捕した10代の少女に「黙秘は悪いことをした人がすること」などと話し、供述を強要したとして、少女の弁護人が府警に抗議していたことが14日分かった。府警は「捜査員は発言をはっきり覚えていないと言っている。取り調べに問題はなかった」としている。
 取り調べの録音・録画(可視化)はされていたが、発言は取り調べを終えた後に、留置施設に戻るエレベーターの中で言われた。黙秘権は憲法で保障されており、可視化に詳しい大阪弁護士会の 小坂井久 (こさかい・ひさし) 弁護士は「可視化をないがしろにする不当なやり方で、黙秘権を侵害するものだ」と批判している。

「はっきり覚えていない」としか弁解できなかったということは、間違いなく言ったんでしょう。そして「はっきり覚えていない」のに「取り調べに問題はなかった」と不問に付す大阪府警のデタラメさもひどいです。
自白強要の背景として、取り調べを「反省の場」とする意識があるという専門家の指摘を紹介したことがありますが、この一件はその指摘が正しいことを裏付けています。もう意識改革なんてものではどうにもならないので、刑事訴訟法に「取り調べにおいて反省を求めてはならない」とでも書き込むしかないんじゃないでしょうか。