米で半世紀前の有罪判決を無効に


(「虚偽自白」が関わっていない事件を取り上げていますが、冤罪を扱うエントリ一般のタグとして「自白の研究」を用いています。)

 【ニューヨーク時事】米国で公民権運動が活発化していた1961年1月、南部サウスカロライナ州ロックヒルの雑貨店で、黒人差別に抗議するため白人専用の食堂カウンター席に座り込み、不法侵入罪で有罪となった当時の黒人学生ら9人について、現地の裁判所は28日、有罪の無効を宣言した。米メディアが伝えた。
(後略)

Reuters の報道によれば、判事は "We cannot rewrite history, but we can right history" と述べたそうです。さらに有罪を無効とする命令を下したこの判事は、もともとの有罪判決を出した裁判長の甥とのこと。
横浜事件の再審請求に対し「免訴」というかたちで幕を引いた日本の裁判所のことが思い起こされます。
なお、極めて政治性の高い事件で再審請求が行われているものとして三鷹事件があります*1。元死刑囚(執行前に病死)の子どもが申立人となり、現在三者協議が続いています。

*1:この事件の場合、もし冤罪だとすれば「虚偽自白」があったことになります。