「取調べの全過程可視化と全証拠開示で冤罪を無くそう!」
冤罪被害者の一人(布川事件)である桜井昌司さんが Change.org において「取調べの全過程可視化と全証拠開示で冤罪を無くそう!」というキャンペーンを呼びかけておられます。いまだ再審開始に至っていない袴田事件に関しても、つい先日次のような報道があったばかりです。
静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人が殺害され、自宅が放火された「袴田事件」の第2次再審請求で、静岡地検が7月に開示した供述調書・捜査報告書130通の中に、事件発生時に「従業員寮で寝ていた」とする袴田巌死刑囚(77)の供述を裏付ける可能性がある書面が含まれていたことが9日、弁護団などへの取材で分かった。
弁護団や支援者によると、7月に開示された証拠を弁護団が分析したところ、袴田死刑囚の同僚が寮から専務宅の消火活動に向かう際、袴田死刑囚が自分の後を付いてきた―という趣旨の供述をしている事件当日付の書面があったという。
弁護団の一人は、この書面を「検察が意図的に隠していたのではないか」としている。
(後略)
問題の書面がどの程度無実を証拠立てるものであるかは記録された供述の内容を吟味してみなければわからないことですが、常識的に考えれば被告人にとって有利な証拠の一つであったことは推定できます。およそ半世紀がたって初めてこのような証拠が開示されたこと自体、日本の司法制度がはらむ大スキャンダルだと言うべきでしょう。
Change.org の「取調べの全過程可視化と全証拠開示で冤罪を無くそう!」キャンペーンへはこちらのリンクからアクセスできます。