今春のイカナゴ状況


今年の2月に兵庫県イカナゴ(シンコ)の漁況予報を出していたのですが、それによれば播磨灘、大阪湾、紀伊水道のいずれでも、平年を下回っていた昨年をさらに下回る見込み、とのことでした。私が住んでいる界隈でも、「過去最高値」という水準ではありませんが、やはりかつてに比べればやや高い値段がつけられています。しかし妙な“努力”によって価格を抑え需要を維持しても資源状態を悪化させるだけですからね。
郵便局等においてある兵庫県漁業協同組合連合会のチラシ*1には「兵庫県の漁業者はイカナゴを守るために日曜日は休漁しています」と書かれているのですが、本来であれば資源量を科学的に評価し、そこから持続可能な漁獲量を計算し、その範囲内で漁を行なう必要があるはずです。漁期の間休みなしに獲りつづけるよりはましとはいえ、総産卵量が平年の半分(前出の漁況予報より)に見合った対策なのかどうか……。

*1:炊いた釘煮を遠方の親戚や友人に送るニーズを当て込んで、神戸やその周辺では郵便局がキャンペーンをやります。