『アジョシ』

  • 『アジョシ』 아저씨 (監督:イ・ジョンボム、出演:ウォンビン、タナヨン・ウォンタラクンほか、2010年、韓国)

水曜日の晩、台風の影響もほとんどなくなっていたのでレイトショーを観に行ってきた。
10月号の『映画秘宝』にウォンビンのインタビューが載っていることは知っていたのだが、「観てから読もう」と思いあまり予備知識を仕入れていなかったので、てっきり『レオン』のように女の子をつれて逃げるストーリーなのかと思っていたら違っていた。
カンフー映画のアクションがあまり性にあわない方なのだが、この映画のアクション・シーンは文句なしに楽しめた。と思ったら、『映画秘宝』の11月号に掲載された監督のインタビューでは「クンフー映画風」「ワイヤーを使ったり」の格闘アクションに「嫌気がさしてきて」と語っており、要するに監督と好みが一致していたわけだ。
敵役のイケメン用心棒を演じているのはタイ人の俳優とのことだが(役柄としてはヴェトナム人という設定)、彼のフィジカルな存在感がウォンビンと遜色なく、二人が決着をつけるシーンの、下手をすれば御都合主義が鼻についてしらけかねない展開が気にならない。あまりにイケメンなので「まあ観客の期待通り“最後の最後でいい人ぶりを発揮”というパターンだろう」と思いつつ逆に一抹の不安を覚えたほど。