セ・リーグの開幕は?(追記あり)

同じく17日の朝日新聞朝刊より。関係者によれば、パ・リーグは開幕を予定された3月25日から4月12日に延期する案を軸に調整に入った一方、セ・リーグは当初の予定とおり開幕する姿勢を崩しておらず、これに選手会が反発し「開幕延期によってシーズン終盤に10連戦以上やダブルヘッダー(1日2試合)が組まれても協力する」としているとのこと。

 宮本・前日本プロ野球選手会長(ヤクルト)の話 今やって野球で勇気づけられるというのは思い上がりだ。野球をやりたい気持ちは選手も一緒だが、煌煌とした中でやるのは、ぼくは心が痛い。節約を呼びかけている中で、試合をすれば電車に乗ったり、車に乗ったりする人が増える。ますます混乱を招く可能性がある。
(原文のルビを省略)

こだわる理由は何」
 金本阪神選手会の話 犠牲者が増え、水や食料はなくて風呂も入れない。野球を頑張って勇気を与えるとか、そういうレベルじゃない。電気が通って、ある程度生活が確保されないと。25日の開幕にこだわる理由は何なのか。

「遅らせるとして、どれだけ遅らせればいいのか?」には線引き問題一般の困難がありますが、たしかに被災地のファンが野球を見ることができない状態で試合をして「勇気づける」と称しても説得力があるかどうか。また万単位で人を集めるイベントをほぼ毎日のように行う(首都圏にはセ・パ計5球団があります)ことが混乱した交通網に与える影響も懸念されます。阪神・淡路大震災の場合には地震発生から開幕まで2ヶ月以上ありました。わたし個人の経験でも、半壊した自宅に残した荷物を転居先にすべて運べたのが3月末くらいだったと思います。
開幕延長に反対している一人がナベツネだとのこと。

 巨人の渡辺恒雄会長(読売新聞グループ本社会長・主筆)は16日、「開幕を延期するとか、プロ野球をしばらくやめるとか俗説もあったが、戦争に負けた後3ヶ月で選手、監督から試合をやりたい、と声があがり、プロ野球を始めた歴史もある」と、予定通り開幕すべきだとの姿勢を示した。都内での激励会で語った。

「戦争に負けた後3ヶ月」と言いますが、もちろんのことリーグ戦が復活したのは翌46年からで、45年11月に行われたのは東西交流戦だけです。言い換えれば、敗戦からリーグ戦の復活までは7ヶ月以上あったわけです。選手会だって、例えば3月25日に関西でチャリティー試合を行うといった提案であれば、必ずしも否定しないのではないでしょうか。


追記:さすがにセ・リーグも予定を変更したようです。

 プロ野球セ・リーグは19日、都内の巨人の球団事務所で臨時理事会(理事長=新純生・ヤクルト常務取締役連盟担当)を開き、25日に予定していた公式戦の開幕を、3月29日に延期することを決めた。文部科学省が18日、関東・東北地方で大量の電力を消費するナイターを自粛するよう求めたため、改めて協議した。


 さらに開幕後も4月3日までは東京・東北電力管内でナイターを行わず、同5日以降も同管内で行うナイターは照明を減らした「減灯ナイター」とするなど、節電対策を講じるとした。また、今季のレギュラーシーズンにおいては延長戦を行わず、すべて九回で打ち切るという。
(後略)

3月29日開幕というのが実に中途半端なのはもとより、「減灯ナイター」というのは選手の安全を考えるとちょっと賛成しがたいなぁ。結局開幕を4日遅らせて、ナイトゲームを2週間自粛するだけという、かたちばかりの措置か。
なお、「レギュラーシーズンにおいては延長戦を行わず、すべて九回で打ち切る」というのは優れたクローザーのいるチームにとっては相当有利な条件だな。延長戦の心配せずに投入できるから。