民主党本部侵入事件、続報


http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20091028/p1
ここ↑でとりあげた事件の続報。

逮捕されたのが先月の27日だから、再逮捕とか起訴されたりしていなければもう身柄は釈放されているはずなのだが、47NEWSの方では呼称が「相川被告」となっているので起訴されたということだろうか。

 政権交代に伴い「国会や皇居並み」(警視庁)の厳重な警戒が敷かれるようになった民主党本部に10月、木刀を持った男が侵入して暴れ、現行犯逮捕された。インターネットの民主党批判に触発されたと供述、警視庁は「今後も同様の事件が起きる可能性がある」と警戒を強めている。
(中略)
 相川被告は、在日韓国人永住外国人への地方参政権付与や夫婦別姓問題をめぐり、民主党の政策を非難する主張をネットで閲覧し、党本部に出向いたという。
(後略)

 山梨県のアルバイトの男(24)は、同党が掲げる永住外国人への地方参政権付与や選択的夫婦別姓導入が気に入らず、「パソコンを壊せば政策をつぶせると思った」と供述したという。

上は47NEWSから、下が朝日の記事。
この事件の場合現行犯だし、報道から判断するかぎりでは起訴されても建造物侵入と器物損壊くらいのようだから、今後「党幹部を殺そうと思った」という供述でも絞り出したりしないかぎり冤罪を危惧する必要はなさそうではある。またネットの「民主党批判」を読んでいたというのも(被告の年齢を考えれば)それ自体としては事実と考えてまず間違いないのだろう。それにしても、「民主党の政策を非難する主張をネットで閲覧し」という事実(と目されるもの)と「パソコンを壊せば政策をつぶせると思った」という発想とをつなぐものとされている「触発」や「引き金」なる概念は、犯罪報道ではおなじみのものであり刑事裁判においても据わりのよいものとされるのであろうが、後者の驚くほどの稚拙さはむしろ「触発」や「引き金」でもって架橋できない飛躍を感じさせる。