名張毒ぶどう酒事件第10次再審請求を名古屋高裁が棄却
昨日3月3日、名古屋高裁は名張毒ぶどう酒事件の第10次再審請求審(異議審)において最新を認めない決定を下しました。弁護側は特別抗告する方針です。
再審請求が第10次にまで及んでいることは、この事件に関心のないひとにとってみれば「無理筋の再審請求をいつまでも繰り返している」ように見えるのかもしれません。しかしそもそもこの事件、証拠調べをもっとも丁寧に行う第一審では無罪判決が出ています。それくらい直接的な証拠に乏しかったということを前提に、今回の決定も評価する必要があります。
しかも問題なのは、弱い証拠をつなぎあわせて有罪判決に至る際に、被告人(元死刑囚)に有利な証拠を隠している点です。『東京新聞』が証拠開示に後ろ向きな検察を批判する社説を掲載していました。