松橋事件、東京新聞社説

再審開始が確定した松橋事件について、東京新聞10月18日付の社説がとりあげています。

 一九八五年の松橋(まつばせ)事件(熊本県)の再審が決まり、殺人犯とされた男性は無罪となろう。決め手の新証拠は何と検察側から出てきた。再審における証拠開示の明確なルールづくりが必要だ。
(……)
 もう一つは証拠開示の在り方である。二〇一六年に施行された改正刑事訴訟法により裁判員裁判などで全証拠のリストを出す制度になった。だが、再審手続きの場合は制度の対象外である。今回、布きれの開示は偶然の出来事だったかもしれない。


 それを考えると、もはや証拠の全面開示が必要であろう。捜査で得られた証拠は、検察のものだという意識を改めねばならない。
(……)

それ以外にも自白偏重捜査の問題、再審開始決定に対する検察の抗告の問題が指摘されていますが、いずれも松橋事件に限った問題ではありませんね。