読み間違えそれ自体よりも・・・

これまでとりあげるのを控えてきた麻生首相の“漢字読み間違い”ネタだが、ご承知の通り去る9日の長崎・「原爆の日」平和記念式典でもやっちゃったとのこと。ちょうど一週間前に「守るべきものは家族、郷土、日本語、皇室、国旗だ」と発言していたばかりなので実に恰好の悪い事態になっちゃったわけだ。読み間違え程度をあげつらうのは如何なものかという主張もあって、それなりに一理あるとは思うのだが(だからこそとりあげてこなかったわけだが)、これだけ積み重ねられると別の点が気になってくる。「傷跡」を「しょうせき」と読むのは“それまでは正しく読んでいたのにこの時はたまたま間違えてしまった”という類いの読み間違いではあるまい。ということは、公の場以外でもいろいろと読み間違いを披露していたと思われる。ひょっとすると麻生首相は(子どものころから? 政治家になってから?)読み間違いを正されるような環境で生きてこなかったのではないだろうか? だとすればそれは本人にとっても、また彼を首相として戴く(まあ、あとちょっとの間だけど)われわれにとっても実に不幸なことだと言わざるを得まい。