東住吉事件国賠訴訟、大崎事件第4次再審請求

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金曜日

東住吉事件と大崎事件に関する最近の動向です。

まず青木恵子さんが起こしている国賠訴訟については、裁判所が和解を勧告したものの、被告側の拒否により決裂となる見通しです。

www.mbs.jp (アーカイブ

当初私も「和解なんて勧告せずにさっさと原告勝訴の判決を出せばいいのに」と思っていたのですが、勧告案には原告青木さんを「冤罪被害者であると確認」すること、国や府が「厳粛に今回の問題を受け止め、再発防止に努める」とする内容が含まれていたとのことです。

digital.asahi.com (アーカイブ

原告勝訴判決では賠償金の支払いを命じることはできても国や府の認識に関してなにかを命じることはなかなか難しくなります。裁判を早期に終結させる以外にも和解の“使い途”はあるのですね。

 

また大崎事件は第4次再審請求が最終段階を迎えました。

www.fnn.jp (アーカイブ

373news.com (アーカイブ

弁護側が最終意見書を提出、今月の28日までには検察側も最終意見書を提出する見通しで、あとは裁判所の判断を待つだけとなります。

坂本敏夫元刑務官、袴田事件を語る

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火曜日

『文春オンライン』に、元刑務官の坂本敏夫氏に取材した木村元彦氏の記事が掲載されています。

bunshun.jp

bunshun.jp

拘置所の対応についてのはなしはほとんどが初耳でした(予想外ではありませんでしたが)。

袴田さんがクーラーを初体験して驚いていたという逸話で、以前に見たアメリカの冤罪に関するドキュメンタリーの一場面を思い出しました。

「逆転人生」に桜井昌司さん登場

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火曜日

NHK総合で放送されている番組「逆転人生」の11月22日放送回は「殺人のえん罪を晴らせ 43年がかりの逆転劇」と題して桜井昌司さんの人生をとりあげていました。

www.nhk.jp

布川事件については一通りのことは知っていると思っていたのですが、初めてテレビで語るという元支援者(当時日本国民救援会の事務員だった方)や弁護団の弁護士さんなど、初めて拝見するひとも何人か登場していました。桜井さん自身が自白の誘導の様子をスタジオで説明する場面も興味深いものでした。

番組の最後に桜井さんが朗読した詩は桜井さんの著書『俺の上には空がある広い空が』(マガジンハウス)にも収録されています(9ページ〜)。

magazineworld.jp

マルコムX「暗殺犯」、無罪へ

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木曜日

(冤罪事件全般を扱う記事のカテゴリーとして「自白の研究」を用いています)

びっくりするようなニュースが入ってきました。

www.bbc.com

有罪となり服役した3人のうち2人について、検察が有罪判決の取消しを求める手続きをとる、とのことです。理由は警察と検察が2人に有利な証拠を隠していたことが明らかになったため。詳細な報道が待たれます。

 

刑事再審制度に関するウェビナー開催

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月曜日


司法改革大阪各界懇談会・大阪弁護士会の主催で刑事再審制度に関するウェビナーが今度の11月16日と来年の1月22日に開催されます。詳細は↓から。

www.osakaben.or.jp

https://www.osakaben.or.jp/event/2021/2021_1116.php

 

あまりにも意味不明すぎる麻生太郎の妄言

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木曜日

www.tokyo-np.co.jp

もちろん上記の『東京新聞』の記事が指摘しているように、温暖化対策に本気ではない自民党の姿勢の現れとして理解すれば足りるのかもしれない。しかしそれにしても「農家のおかげですか? 農協の力ですか? 違います」なんてことを他ならぬ北海道で発言してしまうセンスは想像を絶する。報道ではもっぱら米に焦点があたっているようだが、温暖化で負の影響を受けている第一次産業従事者の神経も逆なでしているわけでしょう、この発言。

まあ「温暖化にはいいこともある」というのは温暖化否認論の定番の主張ではあるが(「二酸化炭素は農作物の肥料になる」、みたいな)、このひとの地元である九州では従来の品種を育てるのが困難な気温になることを意味する。なにがあっても落選することはないとたかをくくっているからこそできる放言なのだろう。

現在各国が発表している二酸化炭素排出削減計画では不十分、という報告を国連環境計画がまとめた、という報道もあった。

www.bbc.com

もはや「経済」にとっても、二酸化炭素排出削減に向けたイノベーションを成長の踏み台にするしか選択肢がない段階に来ていることを右派も認識すべきだ。