“最大の謎”には触れず


相模原大量殺傷事件で被疑者が起訴されたタイミングで、NHK総合「時事公論」がこの事件をとりあげました。措置入院制度を強化しようとする厚労省の目論見を批判している点はよいのですが、肝心要のところには踏み込まずに終わった感があります。ネットの殺害予告なら逮捕されるのに、衆議院議長に殺害計画を送りつけても逮捕されなかったのはなぜか、です。一般に、ネットの殺害予告では威力業務妨害容疑で逮捕されることが多い(つい先日、2月20日の逮捕事例もそうでした)ことを考えると、この件ではどこも特別な措置をとらなかったから威力業務妨害が成立しなかった……ということなのでしょうか? だとしたら、具体的な殺害予告があったにもかかわらず、警察も県も動かなかったのはなぜなのか。それとも、ネットの殺害予告ではないからネグったということなのでしょうか? 「再発防止」策を云々する前に、まずはこの点をきっちり追及してもらいたいものです。