改憲よりまずは今の憲法に追いつくことが課題でしょ


憲法記念日を目前に控えた5月1日、朝日新聞朝刊であずまんが自らの「憲法改正試案」について語ったインタビューが、その下らなさで話題になっていましたが、同じ誌面に掲載されていた杉本誠司・ニワンゴ社長のインタビューもなかなかのものです。ニコ動、ニコ生について「書き込みなどの表現をめぐって問題が出ることもあります」としたうえで、次のように語っています。

 一番大きいのは、いわゆる「荒らし」です。ニコニコでは、ユーザーが動画や生放送を見ながらコメントをつけ、リアルタイムで表示されるのですが、見当外れの難癖や、個人攻撃を繰り返す人がいる。
 ひどい場合には運営側が注意喚起したり、生放送から退場してもらったりします。それを「憲法が保障する表現の自由の侵害だ」と言われることもあるのですが、自由を束縛するつもりは全然ないんです。むしろ自由に議論できるというフォーラム的な機能がすごく重要なので、それを破壊するようなことをされては困る。他のユーザーも迷惑するからやめてほしいというスタンスです。

そう、すべては「荒らし」「迷惑」の問題なんですね、この人たちにとっては。「人権」という視点はこれっぽっちもない。記者が一体どういう聞き方をしたのか知りませんが、これが「いま、ここにある憲法」と題するオピニオン欄に掲載されたというのは驚くべき事態でしょう。だから繰り返し言ってるんですよ。朝日がサヨだ、なんてのはとんでもない嘘だ、と。