- 『007/慰めの報酬』 Quantum of Solace (監督:マーク・フォースター、出演:ダニエル・クレイグほか、2008年、英米)
106分と短い尺で前作『カジノ・ロワイヤル』の直接の続編となる、これまでにない試み。しばらくはこの路線で、ということだろう。Qも出番なし。
石油利権ネタかと思わせて実は……という設定は現実をうまくとりこんでいてシャレにならない。あまりにも簡単に人を殺してゆくところまでがストーリー中にきちんと位置づけられているなど、007でなくても通用するつくりになっている。メインタイトル(と主題歌)は悪い意味でシリーズの伝統をふまえちゃった感じだが(字幕のダサさがまたそれに輪をかけている)。『ゴールドフィンガー』リスペクトな死体はインパクトがありましたな。