先日放送されていた NHK スペシャルの「ボブ・ディラン ノーベル賞詩人 魔法の言葉」(ちなみに、17日に再放送されるそうです)をいちおう録画しておいたので、ちょっと再生してみたんです。
そうしたら、こんなナレーションが流れ始めたので思わずメモしちゃいました。
ベトナム戦争にアメリカが本格的に介入を始めると、戦争と正義についても歌詞に取り込んでゆく
だがそれは、単に正義を振りかざすのではなく、戦争の本質に言葉で挑んだものだった
で、紹介されるのが「戦争の親玉 Masters of War」という1965年の歌です。
お前らは大砲を作り
爆弾を作る
それでいて
弾丸が飛び交い始めたら
どこかへ消えちまうんだろう?
お前らは戦争の親玉だよ
「戦争で儲けてるやつがいる」「そういう奴らは血を流さない」って、よくも悪くも非常に素朴な反戦論じゃないでしょうか? ノーベル賞受賞者様のお言葉はありがたく解釈せねばならないという権威主義とともに、なにがなんでも「正義への希求のストレートな表現」を貶めたいという時代の精神を感じずにはいられませんでした。