狭山事件で弁護側が新証拠提出

脅迫状を書くのに用いたとされ有罪判決の証拠の一つとなった万年筆は、その発見の経緯から「捜査当局の捏造ではないか?」と疑われてきたものです。袴田事件で言えば「5点の着衣」みたいなものですね。

 弁護団の中北龍太郎事務局長によると、略図には石川さんが鉛筆で家の見取り図を示した輪郭線や、「をかてのいりぐち」と記した勝手口に当たる部分に、捜査員がペンで引いた複数の線がある。


 弁護団は鉛筆とペンインクでは赤外線を吸収する性質に違いがあることを利用し、略図を赤外線で撮影。鉛筆線を強調して判別したところ、略図のペン線の下には輪郭線以外に鉛筆線はないことが分かった。

石川さんが鉛筆で描いた図を捜査員がペンでなぞった……とされていた図を調べてみたところ、鉛筆線のない部分にまでペンで加筆されていた、というのが弁護側の主張です。裁判所の判断が注目されます。