また逆転無罪判決


(被疑者の自白ではなく被害者の供述が争点になった事件ですが、便宜上「自白の研究」タグを用いています。)

統計とってるわけでもないので、単に私が注目しているから多く感じるだけなのかもしれませんが。

 女子高生の被害状況の説明が、捜査段階と公判で異なった点が争点となった。一審判決は「信用性に特段の疑問を生じる点はない」としたが、二審判決は「どのように触られたかという被害の核心部分が食い違っており、見過ごせない」と指摘。「被害者の供述には信用性に疑問があり、合理的疑いが残る」とした。

裁判所が検察の主張を厳しく吟味するようになること自体は歓迎すべきことですが、高裁の判断が記憶心理学、供述心理学的に妥当なものかどうかは専門家にきちんと検証してもらいたいと思います。捜査する警察・検察にとって「どのように触られたか」が「被害の核心部分」なのかもしれませんが、被害者にとってそれは「核心部分」でしょうか?