せめてゼニ勘定のことくらい真剣に考えたらどうか


先日はブラジルでの児童買春指南まがいの記事を掲載して話題になった msn産経ニュースですが、こちらもいい勝負のゲスさです。

見出しの「押し切られた」という表現が差別主義的バイアスを予測させるという、プロの仕事です。もちろん、この予測は裏切られません。

 黒字転換のためには欧米での販売回復は最優先課題だが、任天堂は「家族みんなで楽しめるゲーム」を理想とするのが信条。認知されてきたとはいえ、LGBTはいまだ扱いに慎重さが求められるテーマであることは間違いない。

その自称「家族みんなが楽しめる」というコンセプトがLGBTを排除しており実際には「家族みんなで楽しめない」ものだった、というのが今回明らかになったことだったはずです。「LGBTに向けたビジネスの市場は拡大を続けている」「日本でも市場規模は約5兆7千億円にのぼるという」などと、「株式会社 産業経済新聞社」が発行する新聞らしい発想こそあるものの、どうも本気度に欠けますね。産経新聞に「人権」を理解することなど期待してもしかたないでしょうが、せめてゼニ勘定のことくらい本気になって考えてもらいたいものです。