氷見事件国賠訴訟で自白強要警官の尋問

冤罪被害者の柳原さんは、取調中に被害者宅の見取り図を描けと要求されたが描けずに(あたりまえですが)困惑していると、取調官が手をとって描かせた、と取材に対して答えていました。

 取り調べでは、被害者宅の見取り図などが作成されたが、その際、柳原さんが描き始めなかったことから「択一式で尋ね、私が見本を作成した」と説明。手を取って描かせたことは否定した。また、机をたたいたのは1度で「(柳原さんが)下を向いてばかりだったので『こっちを向けよ』という思いだった」と釈明した。

「択一式で尋ね」云々という釈明が仮に本当だとしても不当な誘導にはあたりますが、まあにわかには信用しかねる証言ですね。
裁判においては「脅し」の嫌疑について徹底的に追及されるべきではありますが、他方で報道等において「虚偽自白させられたんだから、脅したに決まっている」といった決めつけがなされるのも困ります。虚偽自白の原因を矮小化し、虚偽自白を見抜き損なうことにつながる恐れがあるからです。