前回、前々回のエントリではNHKと日テレ系列のNNNドキュメントが50年前の三池炭坑事故を相次いでとりあげた番組について書いたのですが、今年の6月にもNHK(ハートネットTV)とNNNドキュメントがほぼ同時期に同じ題材をとりあげたケースがありました。
- 6月18日 NHK Eテレ ハートネットTV「母を殺した父へ ―親族間殺人・残された家族の苦悩―」
- 6月23日深夜 NNNドキュメント'13 「死刑囚の子 殺された母と、殺した父へ」
殺人被害者の遺族にして、いまは加害者である父の死刑執行を待つ立場におかれた青年に取材したものです。殺人事件の半数以上を占める親族間殺人には(無理)心中や介護疲れ殺人などが相当数含まれますので、連続保険金殺害事件であった本ケースを一般化できる度合いには限りがあるでしょうが、それにしても「被害者(遺族)感情」を第三者が安易に振りかざす風潮に一石を投じる番組ではありました。21世紀にもなって「人殺しの子どもは雇えない」などという差別が公然と行われている、というのもショッキングです。