太平洋クロマグロ親魚の資源量は過去最低レベルに?

北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)」によれば、2010年のデータでクロマグロ親魚の資源量は過去最低レベルになったおそれがあり、漁獲量削減等が必要だとの勧告を出した、というニュースです。記事に付されたグラフでは0歳魚、1歳魚の漁獲が大部分を占めることを示していますが、マグロは性的な成熟にまで時間がかかるので、これらは一度も産卵することなく人間の胃袋に収まることになります。うちの近くでもちょくちょく「ヨコワ」が安い値段で売られていますが、成熟を待たずに幼魚を獲って安く売る……というやり方で一体誰が得をするのでしょう? また記事中でも巻き網漁の影響について言及されていますが、恐ろしいことに、産卵のため集まる群れを狙って文字通り一網打尽にするという、ジェノサイド的な所行までなされています。ウナギ同様、「安さ」を売りにしたマグロは生物多様性を犠牲にしているのだ、という認識を消費者として持ちたいものです。