「警察OBなのに」というより「警察OBだからこそ」

「校長は激怒「最初の調査、府警OB2人は何だった…」」という小見出しからは、当初の調査担当者に大阪府警OBが2人含まれていたにもかかわらず調査が杜撰であったことへの校長の失望と憤りが伝わってきます。しかしわたしに言わせれば当初の調査に見られるのは、むしろいかにも市の監察課に再就職する警察OBらしい“勤勉さ”じゃないでしょうか。大阪市のトップが公務員、特に教員バッシングを政治的リソースとして利用していることは誰でも知っていることです。「マージャン」だの「飲酒」だのといったネタがあるのなら、それを「堕落した公立校の教員」というストーリーにしあげていくのが橋下市政における監察課に求められる仕事というものですが、密室での取調べから供述調書を作成するという経験ほど、そうした仕事に役立ちそうなものは他にちょっと思いつきません。