袴田事件、DNA鑑定結果を公表
袴田事件の再審請求審で、袴田死刑囚のものとされた5点の着衣(原審の一審公判が始まってから“発見”されたことで有名なもの)に付着した血痕のDNA鑑定の結果が、本日明らかになりました。
弁護側推薦の鑑定人の鑑定については「「5点の衣類」に付いていた血痕と一致するDNA型は、被害者のものとみられる衣類からは検出できなかった」(朝日新聞)、「同一人物と判断できるものは一つも存在しない」(中日新聞)、「被害者のDNA型は5点の衣類から検出されなかった」(静岡新聞)などと各社の報道がほぼ一致している。これに対して検察側推薦の鑑定人の鑑定については「同一人に由来した可能性を排除できない」(朝日)、「DNAが血液に由来する可能性も「不明」として、判断不能」(中日)、「5点の衣類のうち、白色半袖シャツと緑色パンツの血痕についてDNA型判定が可能だったとし、緑色パンツに付着した血液のDNAと被害者3人の衣類から検出されたDNAの型が「一致した可能性を排除できない」と指摘」(静岡)などと要約の仕方が分かれている。積極的に一致を認めた鑑定でなかったことはうかがわれるが、鑑定結果が分かれた理由を含め、もう少し詳しい報道を待つ必要がありそうだ。