補記

承前
まず確認されるべき大原則は「消臭ではなく、臭いによる排除に抗すること」でなければならない。かつて Romance さんが書かれたように「「どのように優しく排除するか」という視点に立ってる限り全て問題外」であり、「悪臭が気になる? だったら家に帰ればいいのです。あなたには帰る家があるんでしょう?」と言わねばならない。工場が悪臭をまき散らしているといった事例とははなしが違うのだから。
他方、ほとんどの場合臭いはアイデンティティの一部として選びとられたり自ら肯定されているわけではないのだから(そしてまた、大原則を叫べば排除が消えてなくなるわけでもないのだから)、ある水準の清潔さを保てるような支援がなされることは「排除に抗する」ことと矛盾はしない(前出の Romance さんのエントリの「追記」部分を参照)。「「公共施設を利用する権利」よりも「公共施設を快適に利用する権利」の方が上」という発想からそうした支援がなされてはならない、ということ。

# 07:50 [B!] 臭いを気にしないホームレスは皆どこか壊れているように見える。 d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20100105/p1 臭いによる排除に抗して - Apes! Not Monkeys!  本館 #
(http://d.hatena.ne.jp/kaitoster/20100107/1262887264)

先のエントリのブクマにも同じコメントがあるが、そうだとしたらそれは「臭い」以前の問題として医療的な支援が必要だ、ってことでしょう*1

*1:医療的な介入にまつわる別の問題もあるが、それはひとまずおくとして。