政権交代と料亭

 政権交代は東京の花柳界の経営にも影を落としている。バブル崩壊後の景気低迷で客が減り続けていた高級料亭は、昨秋のリーマン・ショックで追い打ちをかけられ、そこに今回の政権交代。長年「料亭政治」で上得意客だった自民党が大敗したダメージは大きい。「官僚が去り、財界が去り、ついに政治家も。民主党議員はほとんど居酒屋しか行かないと聞く。料亭はこの先どうなるのか」。関係者からは悲鳴に近い声が上がる。
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 鳩山内閣が誕生した16日、著名料亭社長は「かつては選挙や組閣ともなれば、毎晩のように派閥だなんだと次々と会合が持たれ、表には黒塗りの車が並んだのに、今回はさっぱり。こんなことは初めて」とこぼした。


 別の料亭のベテラン接客係男性は「高度経済成長期以来、根回しや段取りなど、我々は、政財官がうまくいくための潤滑油と思ってやってきた。誇りも感じた。派閥や族議員のたまり場だったことは認めるが、だからといって料亭が敬遠や非難をされるのはおかしい」と話す。

私個人としては「敬遠」してるんではなくて単純に縁がないんですがそれはともかく。金持ちが自分の稼ぎや資産で飲み食いする分には誰も*1文句は言わんですけどね。

 全国の料亭が加盟する全国料理業生活衛生同業組合連合会会長の藤野雅彦「米村」社長は「料亭は日本の伝統文化に直接触れて理解することができる場所。国際的にご活躍していただくためにも、民主党の先生方にもぜひ、いらしてほしい」と話している。

そういう日本イメージを海外に向けてまだ再生産するのか? ってことも問われているのでは。それと同時に酒を「潤滑油」とみる発想も。「別館」の方で沖縄第32軍の重要な作戦会議が酒の上でなされたらしいという逸話を紹介したことがあるが、そんな会議で決まった作戦で死んだ兵隊は死に切れんですよ。

*1:「誰も」は言い過ぎかな。麻生元総理の高級バー通いは揶揄されたから。もっとも、これは頻度の問題とか自分自身で築いた資産じゃないといった要因もあっただろう。