候補者アンケート「尊敬する人物」
一昨日から朝日新聞(大阪本社)の朝刊に「候補者の横顔」と題して兵庫県の小選挙区立候補者へのアンケート結果が掲載されているのだが、そのうち「尊敬する人物」とその理由に対する解答がけっこう面白い。
まず気になるのが組織力を誇る各政党。共産党の場合12の選挙区に6人の候補を出しているがうち2人が「不破哲三」。1人が「宮本顕治」。幸福実現党は12人の候補者中「大川隆法」が4人、「総裁の父」というのが1人。公明党は小選挙区では2人しか出ていなくてうち1人(目玉の8区の冬柴鉄三)が「池田大作」。いやもちろん、党員が党の元幹部を尊敬できないとか信徒に尊敬されない教祖や教団トップがいては恰好がつかないというものだが、選挙のためのアピールとして考えれば「共産党員です」「公明党員です」「幸福実現党員です」という周知のことしか語っていない。もっとも思ったほどには多くない、とも言えるが。ちょっと似ているのが「派閥会長の古賀誠氏」をあげた兵庫1区の自民党候補。まあしかし、こちらは特定の派閥に属していることの説明にはなっている。また共産党ではなく自民党で「河上肇」を挙げている候補がいるのだが、77歳の元農林官僚・・・というプロフィールをみるとなんとなく納得がいく。
党派を越えて多いのが「両親」ないしどちらかの親をあげた解答。全48人のうち7人(もう1人「母方の先祖の伊藤博文」というのもいるが)。うち2人が世襲議員。この2人はまあ「世襲宣言」なんでしょうね。保守的な道徳観の持ち主には「両親」というこたえは受けるのかもしれないが、残念ながら私はあなたのご両親存じ上げないんで、どういう政治家になりたいのかは伝わりません!
面白いのは兵庫5区で、ここは候補者3人中2人が「斎藤隆夫」。残る1人は幸福実現党の候補者なので、5区は実質斎藤隆夫対斎藤隆夫の戦い。斉藤は現在の豊岡市の生まれ、ということで地元の英雄なんでしょうな。
他に複数の票を集めているのが「聖徳太子」「坂本龍馬」「新渡戸稲造」「吉田茂」「松下幸之助」「賀川豊彦」。松下幸之助をあげた2人のうち1人は松下政経塾出身の民主党候補。もう1人は幸福実現党の候補で、「同じ和歌山県出身」という理由が。しかし選挙区は兵庫8区だぞ?
外国人では「ガンジー」、「周恩来」(この2人をあげているのは公明党の候補)、「キング牧師」「ケネディ元米大統領」「オバマ大統領」「チェ・ゲバラ」(田中康夫)などに混じってシュワルツェネッガー加州知事が。しかしその理由が「ボディービルをやっているので」。選挙に出ているという自覚が欠けているのではw