『キューブ RED』(DVD)
邦題はいかにも『キューブ』シリーズへの便乗なのだが原題は「フェルマーの部屋」の意。まあしかし誰が考えても『キューブ』を意識した映画としか思えないので不当な邦題とは言えない。
DVD発売元によればストーリーは次のように紹介されている。
数学者たちに「フェルマー」と名乗る者から謎の招待状が届く。そこには問題が書かれており、それを解くことが出来た4人の有能な数学者が、”知識の交換会”と称してフェルマーの部屋に集められる。
正方形の赤い部屋”キューブレッド”に閉じ込められた4人に向けて、部屋にあったモバイルから問題が送られる。制限時間以内に問題を解かなければ壁が四方から迫り、いずれは4人は圧殺されてしまう!
実在する人類未解明の超難問「ゴールドバッハの予想」の証明と生き残りを賭けた壮絶な知能戦が繰り広げられ、次第に彼らを殺そうとする犯人の意図と、4人の隠された人間関係が明らかになっていく。
ただし「4人の有能な数学者」というのは間違いで数学者は2人だけ。「ゴールドバッハの予想」の証明は「動機」には関わっているけど部屋からの脱出に関わっているわけではない。
まあ「柳の下の泥鰌」映画としては(さらにレンタルDVDで観るならば)普通に楽しめる水準には達している。「問題」なるものの中には超有名でちょっとググればすぐ解答を紹介しているページがヒットするものも少なくないけど。しかし吹き替えでゲーデルが「カート・ゲーデル」と呼ばれていたりカントールが「カント」ないしは「カントル」(よく聞き取れなかった。字幕を表示させたら「カントル」となっていた)と呼ばれていたりするのは興ざめ。数学者だってのは分かってるんだからググれよ。